メンテナンスは必要?庇(ひさし)の役割や素材について解説
2023.08.02
窓や出入口に設置される庇には、雨風をしのいだり外壁の汚れを防いだりする機能があります。
ただし、庇の種類によって機能や性能が異なるため、設置前に必要な機能を知っておくとよいでしょう。
今回は、庇の種類や材質、設置するメリットを解説します。
庇とは雨風をしのぐために出入口に設置されたでっぱりのこと
庇とは、玄関・バルコニー・窓などの上部に設置される小さな屋根です。屋根や軒(のき)と混同されますが、まったく別の構造物を指します。
まず庇とはどのような構造物なのか、また庇に似た屋根や軒との違いを解説します。
庇は雨風をしのぐ小屋根
庇は屋根から独立し、窓や出入り口の上部の壁面に取り付けられている雨風をしのぐための小屋根です。
主に出入口の上に設置されるでっぱりを指し、建物の最上部にある屋根や屋根の一部である軒とは区別されます。
屋根は建物の最上部に設置される
屋根とは建物を雨から守るために、最上部に設置される構造物です。
庇とは異なり、建物全体をカバーするものを指します。
軒は屋根と続く部分
軒とは、屋根とひと続きになっており、建物の外壁よりもでっぱっている部分のことです。
屋根は建物の天井部分をカバーするもの、軒は屋根材の延長が外壁からでっぱているとイメージしましょう。
庇の役割
庇は飾りではなく、家を守るために設置されます。例えば、雨の吹き込みや直射日光の調節などの機能を持っており、建物を長持ちさせるために必要なものです。
ここでは庇が持つ以下の4つの役割を紹介します。
- 雨が吹き込むのを防ぐ
- 太陽光の差し込みを調整する
- 防汚性を向上させる
- 雨漏りを防ぐ
雨が吹き込むのを防ぐ
開けている窓から雨が吹き込むのを防ぐのも、庇の役割の1つです。
庇がないと、開いた窓から直接雨が吹き込んで室内を汚してしまいます。しかし庇があれば雨を遮ってくれるため、雨が吹き込みにくくなることがメリットです。
太陽光の差し込みを調整する
雨だけでなく、太陽光が室内に差し込むのを調節するのも庇の役割です。
日の光は室内を明るくするために必要ですが、直射日光が差し込むと室温が上がりすぎたり、床板が傷んだりする原因になります。
庇は直射日光を防ぎ、室温を保つときに役立ちます。
防汚性を向上させる
庇には、窓や壁、ドアを汚れから守る役割も果たしています。庇がない場合、窓や壁、ドアに直接雨風が当たって汚れが生じます。
しかし庇を設置すれば、庇が雨風を受けてくれるため、窓やドアの汚れを軽減が可能です。
雨漏りを防ぐ
庇には、雨漏りを防ぐ役割もあります。
窓やドアのコーキングが劣化すると、雨水が入り込んで雨漏りが発生します。直射日光や経年が、コーキングの劣化原因です。
庇は、窓やドアのコーキングを日光や雨風から守るため、雨漏りの予防に役立ちます。
庇の種類
庇は、陸庇(ろくひさし)と腕木庇(うできひさし)と呼ばれる2種類に分類されます。それぞれ構造や機能が異なるため、2種類の違いを理解しておきましょう。
ここでは、庇の種類をそれぞれ解説します。
陸庇は一般的な家屋で利用される
陸庇とは、一般的な家屋で利用される庇です。
雨水がたまるのを防ぐため、緩やかな勾配を付けて設置されます。柱の側面にくぎやビスで固定します。そのためアルミニウムやポリカーボネートなど、さまざまな材質の庇を設置できることが特徴です。
腕木庇は伝統的な家屋で利用される
腕木庇とは、伝統的な家屋に用いられる庇の種類です。
建物の柱に、腕木と呼ばれる材木を横に突き出して取り付けて庇にします。そのため、木製の建物に用いられます。
庇の材質
庇の材質には、主に木製・ポリカーボネート製・アルミニウム製・ガルバリウム製・ガラス製が用いられます。
ここでは、庇の材質別に特徴を解説します。
木製は近年少なくなっている
以前は庇といえば、木製で作られた者でした。
しかし木製の庇は重く、他の材質よりも耐久性に劣るため、近年は少なくなっています。
ポリカーボネート製は軽量で採光性が高い
ポリカーボネート製の庇は、軽くて採光性に優れていることが特徴です。
ガラス製ほどではありませんが、透明度が高いため太陽光を取り入れたり、デザイン性を重視したりしたいときに適しています。
アルミニウム製やガルバリウム製など、金属製の庇と比較して、強度が劣る点がデメリットです。
アルミニウム製はサビにくい性質
一般的な庇の材料として使用されるのが、アルミニウムです。
アルミニウムは軽く強度が高いだけでなく、サビにくい性質を持っているため庇に向いています。
白水興産で販売しているアークライト(アルミ枠ガラス庇)は、材料の特性を利用して庇の枠はアルミニウム製、庇部分はガラス製です。強度が高く、採光性とデザイン性のよい庇をお探しの方に適しています。
ガルバリウム製はサビや熱に強い
ガルバリウムとは、サビや熱に強い金属です。屋根の材料として用いられており、耐久性に優れた点が評価されています。
ただし、ガルバリウム製の庇は透光性がないため採光を求めるデザインには適しません。
ガラス製はデザイン性が高まる
庇は建物のデザイン性を欠くとの理由から、庇を付けないケースも増えました。
デザイン性を損なわず、庇の機能を利用するために設置されるのがガラス製の庇です。透明度が高いため採光性に優れ、圧迫感を与えにくい特徴があります。
庇を設置するときの注意点
庇には多くのメリットもありますが、後付けの場合は施工不良が起きたり、定期的なメンテナンスが必要だったりと注意すべき点もあります。
最後に、庇を設置する際に知っておきたい以下2つの注意点を解説します。
- 施工不良による雨漏り
- メンテナンスの頻度
施工不良による雨漏りに注意
庇を後付けする場合、アンカーを使って固定します。固定部が弱かったり、施工方法が雑だったりすると設置後に雨漏りする可能性もあります。
施工不良のないように、DIYするのではなく施工会社へ依頼するのがおすすめです。
定期的なメンテナンスが必要
庇は設置したら、半永久的に使えるものではありません。建物への雨風を防ぐ庇は、サビや塗装の剥がれが起きやすい部分です。
そのまま放置すると庇の機能を果たさなくなるだけでなく、雨漏りの原因にもなります。そのため、毎年点検し、不具合箇所があれば再塗装・交換などのメンテナンスが必要です。
庇は経年劣化しにくいアークライトがおすすめ
庇の材質には、木材・アルミニウム・ガルバリウム・ガラス・ポリカーボネートなどの種類が用いられます。
中でも軽量で強度の高いアルミニウムと、採光性に優れたガラスを使ったアルミ枠ガラス庇は、経年劣化を軽減する効果もあります。
庇はサビや痛みから雨漏りする可能性があるため、定期的な点検やメンテナンスが必要です。
白水興産のアルミ枠ガラス庇「アークライト」は、ガラスのコーキングが劣化しても内部に雨樋機能が付いているため、雨漏りしにくい構造です。
一般的な雨風であれば、メンテナンスの手間や費用を軽減できますのでご興味あれば弊社製品ページをご覧ください。